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Tackle · 一次情報

潮より効いたのは、リールの巻取長だった

2026-08-06 · 2026-08-09 更新 · fishingmap.fun

20kg超のヒラマサが出たのは3遠征・6本。そのうちサリ±1日の芯に入っているのは2遠征です。芯に入っていた遠征は全体の35.3%なので、3遠征のうち2遠征が偶然そこに入る確率は28.6%で、偶然と区別できません。潮を選ぶ意味はある、と言いたくなる数字です。
それでも潮の手柄にはできません。 同じ6本が全部、リールを替えた年より後だからです。

134cm → 101cm

2018〜2020年の主力はスピニングのステラSW 14000XG。ハンドル1回転の巻取長は134cmです。2023年以降の主力はベイトのカルカッタコンクエストMD 401XGで、101cm33cm、率にして25%減りました。

ここが面白いところで、ギア比は上がっています。 6.2 → 7.5、21%増。それなのに巻取長は25%減る。理由はスプール径しかありません。スピニングの大型スプールは1回転で多く巻き、ベイトの小径スプールは少なく巻く。ギア比の差をスプール径の差が上回っています。

つまり「スピニングのギア比を落とせば同じことができる」は成り立ちません。 実際にはギア比を上げてなお巻取長が減っている。HGやPGに替えれば済む、という発想では届かない領域です。

シマノ自身が MD 401XG を「コンクエスト史上初となる、待望のハンドル1回転100cmオーバー」と説明しています。裏を返せば、それ以前のコンクエストはすべて100cm未満でした。

なぜ短いほうがルアーが動くのか

ダイビングペンシルやポッパーのジャークは、ロッドで引く → 巻いてスラックを回収 → 次のジャークに備えるの繰り返しです。

このとき1回転で巻きすぎると、ルアーが常に張られた状態になり、頭を振る余地が消えます。 潜って、水を掴んで、浮き上がる——その一連の「間」が潰れる。

上手い人はジャーク幅を大きく取ってスラックを自分で作り、巻きすぎを相殺します。

普通キャスティングでは XG を使います。130cm以上の巻取り量になるわけです。スラックを多めにとるジャークをする人ならスラックで調整可能ですが、私はそこがうまくないので、巻取長が100cm以下のベイトリールにしたい。それによりルアーの動きがより良くなったといえます。 運営者本人 2026-08-03

技術で補うのをやめて、機材で構造的に解決した。 これが2023年以降の変化の中身です。

数字にすると、ルアーを10m引いてくる場合、134cmなら約7.5回転、101cmなら約9.9回転。同じ距離を1.3倍の手数でゆっくり刻めます。1ジャークあたりに回収されるラインは4分の3。ルアーが引っ張り倒されにくくなります。

巻取長スペクトル

所有リールを巻取長で並べると、体感が1本の軸に乗ります。

リールギア比巻取長体感入手
OKUMA KOMODO SS 4636.385cmルアーが進まず、左右に首を振る。魚が狂った¥50,936〜
シマノ カルカッタコンクエストMD 401XG7.5101cm快適。常用の主力(2023〜)¥51,590〜
CRANKFORCE XXG8.5(401用ギア)8.5120cm速い
Studio Ocean Mark ブルーヘブン L105XH132cmミスジャークが増える。ここぞの勝負¥186,989〜
シマノ ステラSW 14000XG6.2134cm2018〜2020主力。この系統で20kg超はゼロ¥123,178〜

印はスペック未確認(本人記載)。85cm・101cm・134cm はメーカー公表値です。KOMODO の 6.3:1・ハンドル1回転33.5インチ(85cm)は Okuma USA の KDS-463PLX 仕様表から。このモデルは日本で正規流通しておらず、楽天に出るのは並行輸入です。
「入手」欄は楽天市場の在庫をビルド時に引いた最安の新品です。価格は2026-08-08時点のもので、変動します。PR表記のリンクからの購入で当サイトに紹介料が入ります(方針)。カーペンター製ルアーには貼りません——楽天に並ぶのが中古・転売中心で、定価の数倍が普通に出るためです。

いちばん強い証拠は、こちらが聞いていない話でした

ブルーヘブン L105XH について、本人は別の投稿でこう書いています。

手でレベルワインドしながら132cmの巻きだとミスジャークが多くなる

「ミスジャーク」という同じ語が、132cmと101cmの比較で自然に出ている。 こちらから誘導していない文脈での一致です。理屈を後付けしたのではなく、現場で先に体感していたことになります。

どこまで言えるか

この話には範囲と限界があります。
  1. 瀬の誘い出しに限った話です。 ダイビングペンシルをジャークする釣りの、ラインの「間」の話です。GT側の20kg超は2020・2022・2023・2026年に5遠征・5本出ていますが、そちらは西表・八重山でレバードラグ(AVET)やスピニングを使う別系統で、巻取長の理屈は当てはまりません。
  2. 潮と道具が同時に変わっています。 ヒラマサの20kg超6本は全部2023年以降=リールを替えた年より後です。潮のほうは、写真で釣れた日を確定したら3遠征のうち芯に入っていたのは2遠征で、偶然(28.6%)と区別がつきません。だからといって道具の手柄と決まるわけでもありません。どちらが効いたのか、このデータでは分離できません。 「潮を選んだから獲れた」とも「道具を替えたから獲れた」とも、断定はできない。
  3. 母数は3遠征・6本です。 統計ではありません。一人の釣り人の記録から、本人が立てた理屈です。
  4. 同行者が獲った魚は数えていません。 2026年8月の突合で、釣友の魚が自分の記録に混ざっていた7件を除去しました。除去後の数字がこれです。(8月7日時点では5件でしたが、Obsidian との全数突合で2件増えました)
  5. ブルーヘブン132cm・CRANKFORCE 120cm はスペック未確認です。本人の記載をそのまま載せています。KOMODO は 2026-08-08 に Okuma USA の仕様表で 6.3:1・85cm を確認し、「極端に短い」を実数に置き換えました。101cmよりさらに16cm短いので、ルアーが進まなかったという体感とは矛盾しません。

それでも書いておく価値があると思うのは、潮の数字だけを出すと「潮を選べば釣れる」と読まれてしまうからです。実際に手元で起きたことは、道具を1台に定めた年から数字が動いた、でした。潮は判断材料のひとつにすぎません。

Tide今月の潮 — 韓国式물때と3日窓、注釈8点つき

この記事の数字は /now の「今月の潮」 と同じ一次データから出しています。20kg超の全記録(9遠征11本)も同じ場所に日付・サリ距離つきで出しています。

2026-08-09 更新。Obsidian の釣行アーカイブを正本にした一方向同期に切り替え、同行者が獲った魚7件重複記録52件を除去して全数値を再計算しました。ヒラマサの20kg超は3遠征・6本、うち芯は2遠征、芯への露出は35.3%、偶然確率は28.6%です。★2026-08-09 追記: 帯を「遠征の日数ぶんの最小サリ」で決めていたのを、写真のEXIFで確定した釣れた日に置き換えました。以前の「4遠征すべて芯・1.6%」は取り下げます。掲載値は verify_stats.py で再計算でき、vault_lint.py が記事との食い違いを検出します。

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